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1歳半検診でみておきたいこと

コラム

皆さんこんにちは。今日は1歳半検診でチェックするポイントについてご解説させていただきます。保護者の方もこちらを参考にしていただいてお子様のお口をみていただき、不安な点がありましたら歯科医師にご相談ください。

①歯の状態

この時期は一般的に第一乳臼歯という奥歯が生えてきて、かみ合わせができ始めます。しかし、個人差があるため生えてくるのが遅くとも心配せずに2歳、3歳と経過をみていきましょう。なかには生まれつき歯の数が少ない先天性欠如という場合があります。クリニックではレントゲンを撮影して調べることができますので、必要に応じて検査をします。

また、この時期に早期のむし歯を発見する場合もあります。この年齢では本格的な治療は困難であることが多いですが、治療が可能な年齢になるまでむし歯の進行を遅らせたりむし歯を増やさないような対応を一緒に考えていきましょう。

②歯肉・粘膜の状態

この時期の歯肉や粘膜に生じる異常としては、ヘルペス性口内炎があります。38〜40度の発熱の後に歯肉全体が赤く腫れて出血しやすくなり、頬粘膜や舌、唇、口蓋などに口内炎ができます。単純ヘルペスウイルスに感染して起こるもので、発熱が先行するため、投薬が重複するなどを防ぐためにも小児科との連携が必要です。

アドバイスとしては、口の中をできるだけ清潔に保つために痛みで歯磨きができなければ、ガーゼやコットンで清掃したり、薄めたイソジンをガーゼにつけて拭いてあげるようにしましょう。痛みのために食べたがらないことが多いので水分の補給に注意して、栄養価のある柔らかい食べ物で補いましょう。

また、この時期の健診で上唇小帯や、舌小帯の形態異常を発見することがあります。この年齢ではすぐに治療が必要となるわけではないので、経過観察を行うことが多いです。

③お口の機能の状態

この時期は離乳の完了と咀嚼の発達状況についてみる必要があります。

離乳完了の目安は奥歯の第一乳臼歯が生え始める1歳から1歳3ヶ月、遅くとも1歳6ヶ月となっていますが個人差があります。その範囲内でなくても発育に異常がなければ問題ないのであくまで目安です。

また、前歯を使った食べ物のかじり取りができているかや奥歯での咀嚼(かみつぶし)ができているかをチェックし、咀嚼の健全な発達を目指します。

④歯並び・かみ合わせの状態

前歯のかみ合わせが正常か反対咬合(受け口)かをチェックします。

反対咬合な場合でも1歳6ヶ月児では確定しておらず、成長とともに正常になっていくことがあります。そこで3歳児検診まで経過観察を行います。

⑤歯の汚れの状態

歯の数も増えてきて口に入れる食べものの種類や回数も増えてくるので、汚れがつきやすくなります。

歯の汚れは上の前歯の表側、上の奥歯のかむ面や頬側につきやすいのが特徴で前歯より奥歯に、歯の先より歯ぐき側にプラークがつきやすいとされています。

子ども自身の歯磨きはまだ習慣化できませんが、本人に歯ブラシを持たせて、磨く意識を育ててあげましょう。

また仕上げ磨きを通してスキンシップをはかってあげてください。まずは歯磨きに慣れてもらうことが重要です。

その他お子様に関する歯のお悩みがありましたらいつでもご相談ください。より詳しいお話や必要な検査をさせていただきます。

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